白倉嘉入（しらくら かにゅう、本名：欣一郎）は、近代日本を代表する南画家の一人です。
新潟県出身で、生涯を通じて日本画、とりわけ南画（文人画）の発展に寄与しました。
その画業は、複数の名高い画家たちに師事し、多様な技法を吸収しながら展開されました。

主な経歴
出生地: 新潟県
幼名・号: 本名は欣一郎。初めは「二峰」という号を用いました。

師事した画家:
服部五老: 初期に南画を学びました。
石井柏亭: 上京後に洋画を学ぶ。
田近竹邨: 南画に再び戻り、京都で師事。
小室翠雲: 東京で南画のさらなる研鑽を積みました。

活動歴: 帝展や日本南画院展を中心に作品を出品し、数々の入選を重ねました。
画塾「欣叡社」を主宰し、後進の育成に努めました。
戦後は日展に依嘱出品を続け、評価を高めました。

没年: 昭和49年（1974年）、享年78。

作風と評価
白倉嘉入は、南画の伝統を重んじつつ、近代的な感覚を取り入れた作品を多く残しました。
柔らかな筆致と繊細な色彩表現が特徴で、静謐で詩情あふれる風景画を得意としました。
画塾を主宰するなど教育にも尽力し、多くの門弟を育てました。
白倉嘉入の作品は、南画の精神を体現するとともに、近代南画の中核をなす存在として評価されています。



表具寸法（軸先含む）★約63×135
本紙寸法★約43×41


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